黒幕亭劇場 製作ブログ 「黒の巣」

どーでもいい事を書き連ねたり、自作フリーゲームの製作状況などを報告する落書き帳。

湾岸戦争。

現在RPGツクールにて戦争モノの作品(あすなな)を作っていることもあり、現実世界で発生した戦争について参考にするために、発生状況や戦いの流れなんかを調べたりする事があります。そこで今回、ちょっと気になった戦争の一つ、1990年に発生した「湾岸戦争」についてまとめてみました。

「湾岸戦争」と言えば1990年8月2日、イラクが隣国クウェートに侵攻したのを機に国際連合が多国籍軍を派遣し、翌年1月17日にイラクを空爆した事で発生した戦争であります。世界史の授業なんかでも取り上げられる有名な戦争ですが…。ところで「どうしてイラクはクウェートに攻め入らなければならなかったのか」って知ってますか?

普通に考えれば隣国にいきなり攻め入ったりすれば、たちまち諸外国から非難を受ける事になります。今は戦争し放題だった中世とは違うんです、確実に経済制裁は受けるだろうしリスクが高すぎる。しかしそれでもイラクはクウェートを侵攻しなければならない理由があったんです。

長いので続くよ!

これにはまず予備知識としてイラクは1988年まで隣国イランと「イラン・イラク戦争」を行い、協力してもらった国に対する600億ドルもの膨大な戦時債務を抱えていた事を考慮する必要があります。戦争によって経済は疲弊し国は困窮しているのに多額の借金を返さなければならない。主たる産業を持たないイラクが外貨を獲得する手段は石油の輸出しかありません。ところが当時は原油価格が大暴落しており、売っても売っても利益が上がらない。この時点で既にイラクは経済的に追い込まれていたわけです。

じゃあ、なんで原油価格が暴落してたの?って話ですが…。

石油の価格を決める権利は、産油国が集まって作った組織「OPEC(石油輸出機構)」にあります。原油価格の暴落を防ぐため、定期的に売って良い上限を国ごとに取り決め価格調整していたわけです。ところがこの取り決めを破り、勝手に原油を輸出して値崩れを招いていた国があったんです。それがクウェート・アラブ首長国連邦・サウジアラビアの3国でした。(正確にはOPECの輸出上限には批准していたが、それとは別枠で「王家所有の油田」から私的に原油の販売を行っていた。)

イラクとしてはこれが面白くない。借金返すには原油売らなきゃならない。原油価格が暴落してたら儲からない。そのため、当時のイラク大統領サダム・フセインは演説で『彼らが言葉で警告しても分からないのならば、なんらかの効果的手段を取る』と、これらの国々を間接的に非難したわけです。

フセイン大統領の非難を受けてアラブ首長国連邦は減産を決定しましたが、クウェートは完全に無視しました。そこでイラクは再三に渡りクウェートに警告を行います。元々イラクとクウェートの間には国境周辺にあるルマイラ油田を巡るトラブル(イラクは「クウェートが我が国の油田地帯から原油を盗掘している」と訴えていた)を抱えていた事もあり外交問題に発展。交渉は決裂しイラクはクウェートに対して不満を募らせていく事になります。


そして迎えた1990年8月2日。イラクは原油の利権を守るため、クウェートに侵攻を開始したのでした。

イラク軍による攻撃は現地時間の午前2時に行われました。10万人の軍勢による真夜中の奇襲にクウェートはなすすべもなく蹂躙され、クウェートの首長ジャービルはサウジアラビアへ亡命。同日朝8時にはクウェート全土を占領し、夕方にはイラク占領軍による傀儡政権の成立が報じられました。こうしてクウェートはイラク領に編入されたわけです。

これに対し国際連合保障理事会はイラク軍の即時無条件撤退を求める安保理決議を採択。全加盟国にイラクへの輸出入の一切を禁ずる措置に出ます。そして翌年1991年1月15日までにクウェートから撤退しなければ軍事介入を行うと警告を発しました。しかしイラクはこれを無視。そして迎えた1月17日、アメリカ軍を筆頭とする多国籍軍による空爆攻撃がイラクに対して行われ、湾岸戦争が勃発したのでした。

ここから先は皆さんもご存知の通り。多国籍軍の攻撃によって甚大な被害を受けたイラクは2月27日にクウェートより軍を撤退させ、3月3日に停戦協定が結ばれます。フセイン大統領は敗戦を認め、ここに戦争は終結したのです。


この時、アメリカ軍はイラクの隣国サウジアラビアに軍を展開していました。サウジアラビアと言えばイスラム教の聖地メッカやマディーナを有する国であり、外国の、しかも異教徒の軍隊を駐留させるなどもってのほかだと考える人達が大勢いたのです。しかし、サウジアラビア政府からすればクウェートが制圧された今、次に狙われるのは自分達かもしれない。そこでやむなくアメリカ軍の要求を受け入れ軍隊駐留を認めたのです。ところがイスラム原理主義組織「アルカイダ」はこれを快く思わず、イスラムの聖地を汚されたと激怒しました。同国出身のウサマ・ビン・ラディンはこの件がきっかけで「アルカイダ」を先導し10年をかけて計画を練り、後の2001年9月11日、「アメリカ同時多発テロ」を引き起こす事になるのです。

戦いは戦いを呼ぶ。国境の小競り合いから始まった「イラン・イラク戦争」は「湾岸戦争」を引き起こし、それが元で「アメリカ同時多発テロ」を生み、現在まで続くアメリカ主導による「対テロ戦争」へと繋がっていきました。調べれば調べるほど救われないとでも言うか……うーん、現実世界って恐ろしい。日本がいかに平和ボケしてるか、なんとなく解ったような気がします。


「あすなな」でも戦争がテーマとなっていますが、こちらはなるべく嫌な後味が残らないようにスッキリさせたいと考えています。ただ、大まかなあらすじは出来上がってますが上手く調整できるかはやってみないと解りません。まぁ、大変だけど頑張ろう!
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  1. 2012/10/16(火) 19:07:59|
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